どんな建物であっても経年劣化は避けられません。時間と共に老朽化が進み、必ずいつかは解体工事が必要になります。いつかは解体しようと先延ばししていると、地震や雪などの自然災害により倒壊する恐れが出てきます。倒壊により近隣の住宅や道路を巻き込んでしまった場合損害賠償が発生する可能性もあり、解体費以外にも余計な費用がかかってしまいます。解体を最小限の費用で行うためにも、早めの解体工事をおすすめします。また近年、老朽化の進んだ放置空き家が深刻な社会問題となっています。使用しない空き家などを所有している場合には、社会的観点からも早めの解体が求められます。解体工事を全て自分で行うことはほぼ不可能なため、解体業者への依頼が必須となるでしょう。しかし解体工事をめぐっては、悪質な解体業者によるぼったくり被害など、料金トラブルが後を絶ちません。そのため、まずは解体業者選びが重要となります。そこで今回は、解体工事ではなぜぼったくり被害が多いのか、ぼったくり被害の実例と対策、失敗のない解体工事を行うための注意点などを解説します。参考にしていただけたら幸いです。
解体費用が高額になってしまった実例
解体費用が予想外の高額になってしまった、というケースは少なくありません。解体工事は人生で何度も経験することではないため、解体費用の相場や解体のぼったくりに遭わないための注意点など、把握できていない人がほとんどです。まずは解体費用を最小限に抑えるためのポイントや、解体のぼったくり被害の実例を知ることで対策に繋げることができます。
ぼったくりの原因1:1社限りの見積もり
解体工事を依頼する際、まずは見積もりを出してもらうことは必須です。しかし見積書を出してもらったところで、そもそもの適正な金額を知らなければ、高いのか安いのかを判断することさえ難儀でしょう。1社からの見積もりだけで「こんなものなのだろう」と思い込んだり、断りにくいからと決めてしまうのは大変危険です。ぼったくりなどのトラブルに繋がりかねません。明らかに高すぎるぼったくり解体業者は避けるべきですが、逆に安すぎるぼったくり解体業者にも要注意。作業が始まり断れなくなってから、あれこれ理由をつけて追加料金をぼったくり請求をするぼったくり解体業者も存在します。安いからと安易に飛びつくとぼったくりに遭う可能性が高くなります。料金を見比べ大体の相場を知るために、必ず複数社から見積もりを取るようにしましょう。多少の時間はかかっても、3社以上から見積もりを出してもらうのが理想的です。
ぼったくりの原因2:高額な追加請求
解体工事が終わったあとに、ぼったくりとも思える高額な追加料金を請求された、というケースが多数報告されています。解体工事では見積もり時には含まれていなかった追加工事が必要になる場合も少なくありません。実際に工事を施工してみないと状態が分からないこともあります。とはいえ、経験豊富な優良業者であればさまざまなケースを想定し、追加工事の可能性を依頼者に伝えてくれるでしょう。解体でのぼったくりを防ぐためにも、打ち合わせの際に丁寧な説明のある解体業者を選びましょう。例えぼったくりではない適正な追加料金だとしても、何も告げられずに進められるとぼったくりに思えてしまいます。解体業者には、あらかじめ追加工事の可能性がある箇所と、その場合の作業内容や追加費用まで細かい説明を求めましょう。
ぼったくりの原因3:承諾なしの追加工事
依頼者への相談もなく、承諾なしに追加工事を行うぼったくり解体業者も少なくありません。ぼったくりなどを行う悪質なぼったくり業者は、事後報告でさまざまな追加請求をしてくる場合があります。事前の見積もりが安すぎるぼったくり業者に多く見られるぼったくりの手口です。中には、ありもしない地中埋設物をねつ造し、高額な費用を請求したという悪質なぼったくり事例も報告されています。打ち合わせの際には、さまざまな事態を想定した丁寧な説明はもちろん、解体業者の態度や人柄にも注目しましょう。少しでも不安や違和感を感じるような解体業者であれば、わざわざ選ぶ必要はありません。解体工事中であっても、追加工事が必要となる際には必ず事前に報告することを徹底してもらいましょう。
ぼったくりの原因4:知人の紹介によるトラブル
一見安心に思える知人の紹介での解体業者選びが、ぼったくりなどの思わぬトラブルに繋がる場合もあります。知人の紹介だからと、金額の違和感や解体工事への不満を指摘できなかったというケースも多いようです。また知人の紹介を信用し、契約書も無しに依頼をしてしまい、のちに大きなトラブルに発展してしまった事例もあります。紹介とはいえ、契約の際には細かな説明と納得のいく解体工事内容、料金を提示してもらいましょう。
ぼったくりの原因5:「一式見積もり」の危険性
「作業一式」と書かれた見積もり書を提示するぼったくり解体業者には注意が必要です。「作業一式」の見積もり書を承諾して解体工事が始まってしまうと、どんな追加工事も「作業一式」に含まれてしまう可能性があります。ただでさえ素人には相場が分かりにくい解体工事、「作業一式」ではぼったくりに遭う危険性が高まります。どの作業にどのくらいの費用が割り当てられるのか、全て詳細に説明をしてもらい、分からないことは納得いくまで質問してください。全ての内訳を記載してもらうことで、その作業にかかる適切な金額を、ある程度調査することもできるでしょう。予備知識を持つことは、ぼったくりを防ぐ対策にもなります。
ぼったくりの原因6:工務店・ハウスメーカーを通した解体工事
工務店やハウスメーカーに解体工事を依頼すると、解体料が割高になる傾向が見られます。ほとんどの工務店・ハウスメーカーは自社で解体工事をすることはなく、提携している解体業者を紹介する形式になるため、中間マージンが発生します。中間マージンの相場は工事費用の10%〜30%ほどとされています。馴染みの解体業者を持つ人は少ないため、信頼できる解体業者を探すには少なからず時間や手間がかかります。その点工務店・ハウスメーカーを経由すると、すぐに優良な解体業者を手配してくれるはずです。ぼったくりなどの不安も軽減されますが、その分費用は割高になる、という点を把握しておきましょう。信用できる解体業者を探す手間を省くか、手間を要しても費用を省くか、優先順位を考え依頼を検討しましょう。
解体費用によるぼったくりトラブルを避けるポイント
次に、ぼったくりなどの料金トラブルを避けるため、心がけるべきポイントを整理します。解体費用を極力抑えるためにも以下の項目を意識することが大切です。
ぼったくりを避けるポイント1:複数社からの見積もりを比較
料金の基準が分かりにくい解体工事では、複数の会社の料金設定を見比べたほうが安心です。一社からの見積もりだけを鵜呑みにしてしまうと後からぼったくりとも思える高額だったと気付く場合もあります。基本は相見積もりを取ることも念頭に置いておきましょう。比較対象がある状態で業者を選定しましょう。工期や作業員の人数、工事内容によっても数社比較しなければ判断がつきませんよね。ぼったくり業者も、多少なりとも料金相場を把握している顧客からのぼったくりは避けたいものです。各社の作業内容に応じた料金設定を知ることで、ぼったくりの抑制に繋がります。また高すぎる、安すぎるなど、不信感を感じる見積もりだった場合には、契約を進める前に料金に対する説明を求めましょう。同時に解体業者の人間性も伺えます。対応時の態度にも注目してください。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント2:見積り内容の確認
解体業者からの見積もり書は、大きく分けて「解体工事費用・付帯工事費用・産業廃棄物費用・諸経費・整地費用」に分類して記載されるのが一般的です。記載する表現の仕方は多少異なる場合もありますが、これらに分類される項目が記載されている見積もり書を用意してもらいましょう。他社より極端に割安な解体業者によく見られるのが、産業廃棄物費用の記載がない見積もり書です。記載がなくても産業廃棄物費用はかかります。ぼったくりを防ぐため、記載漏れがないかを確認しましょう。他の項目についても同様にチェックをすることがぼったくり抑制に繋がります。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント3:追加工事の可能性と費用の説明
追加工事による追加料金の可能性を事前に説明してくれる解体業者を選びましょう。説明もなしに追加工事を行い、高額な費用をぼったくり請求する解体業者も存在します。ぼったくり請求を制御するためにも、考えられる追加工事の説明と、その場合に想定される工事費用を聞いておくと安心です。ぼったくりの抑止力にもなるでしょう。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント4:可能な限り自分で処分する
通常、見積もり書に記載されている「産業廃棄物費用」には不用となった家具・家電の処分費用も含まれます。空き家であっても家具・家電が残っている場合には、それらの処分費用も加算されることになります。産業廃棄物費用は、トラック一台分で◯◯円と定められている場合が多く、解体で出た廃材やガレキ以外にも処分する物品があれば、それだけ料金も加算されます。少しでも解体費用を抑えるため、解体工事前に可能なものは自分で処分しておくことをおすすめします。リサイクルショップへの売却や、自治体の粗大ゴミ回収などを活用し、できるだけ不用品を減らしておきましょう。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント5:依頼した解体業者による直接施工
解体工事を依頼した業者が、自社が直接工事を行うのかを確認しておきましょう。依頼した解体業者が、さらに別の下請け業者に依頼した場合、中間マージンが発生し費用が割高になる可能性があります。また依頼者の要望が届きにくかったり、追加工事が発生した場合の報告など、連携が取りにくくなる可能性も。さらには、下請け業者が勝手に追加費用を上乗せするぼったくり被害も報告されています。ぼったくり請求や作業効率が心配であれば、自社だけで解体を請け負う業者を選んだほうが良いでしょう。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント6:重機の保有
自社でユンボやクレーン車などの重機を所有していない解体業者も、少なからず存在します。その場合重機をレンタルすることになり、解体費用にリース料が上乗せされます。当然工事期間が長ければ長いほど、レンタル料も加算されるため、解体工事が終わる頃にはかなりの金額になることも。稀にレンタル料金を実際よりも割増し請求するぼったくり業者も存在するため、注意が必要です。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント7:建築業許可証. 解体工事業登録の確認
解体工事を行うには建築業許可証または解体工事業登録が必要です。ぼったくり業者を選んでしまわぬよう、確認が取れる業者を選んでください。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント8:アフターフォローの保証
アフターフォローについても事前に確認をしておくと安心です。手抜き工事にもかかわらず、解体工事終了後の欠陥に高額な追加料金を請求されるぼったくり被害も報告されています。解体工事が終わったあとに不具合や問題点が発生した場合の保証なども明確にしてれる業者であれば安心です。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
以上の点に注意して解体ぼったくりを避け、信頼できる解体業者を選びましょう。
解体料金に関する注意点や、費用を抑える方法を紹介してきましたが、まずは信頼できる解体業者を選ぶことが最重要です。態度や人柄なども重視して依頼することで、自然とぼったくりに遭う危険性も軽減されるでしょう。今回の記事が優良な解体業者選びの参考になれば幸いです。
ぼったくりを避けるポイント9:実績・施工事例が確認可能
ぼったくりの業者に遭わないため、実績や施工事例が確認できるかどうかも非常に重要なポイントです。過去の実績はホームページや会社案内で事前に確認しましょう。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント10:丁寧な説明がある
ぼったくりの業者に遭わないため、費用に関して充分な説明があるかどうかも大切なポイントです。後々ぼったくりのトラブルにならないために事前に見積り内容を確認しましょう。
ぼったくりを避けるポイント11:事故発生時の対処法が定められている
ぼったくりに遭わないため、事故やトラブルが発生した際の対処法がマニュアルとして定められている業者を選定するようにしましょう。ぼったくりに遭わないために押さえておきましょう。
ぼったくりを避けるポイント11:損害賠償保険へ加入
工事現場では、細心の注意を払っていたとしても万が一の事態は起きてしまうもの。解体の現場も例外ではありません。ぼったくりの業者はこういった点をしっかり手続きしていないことも多いため、発注者側は保険に加入しているかどうかの有無や、保険証書のコピーなどを提示してもらい確認しましょう。また、適用期間や保険金額の限度額、事故の適用範囲なども併せて確認しておくと安心です。事故やトラブルが発生した際の対処法がマニュアルとして定められている業者を選定するようにしましょう。
参考:施工管理 システム(リフォーム・工務店向け)| 建築業界の業務管理なら【アイピア】
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